ホルモンバランスの乱れがニキビを作り出す? 主な原因と対処法

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普段あまり意識することはないものの、人間の体は「男性ホルモン」や「女性ホルモン」によってコントロールされています。そのため、バランスが崩れると様々な弊害を生み出すことに。ニキビや肌荒れも、そのうちの一つです。
ホルモンバランスの乱れで、具体的にどのような仕組みでニキビができてしまうのか。それにどう対処していけば良いのか、改善対策や治療法、薬についてなどを詳しく説明するので、ぜひ参考にしてください。

ホルモンバランスの乱れでニキビができる理由

ホルモンバランスが乱れるとニキビができるのは、皮脂を分泌させる作用のある男性ホルモンが優位になるからです。
女性ホルモンの一つである「エストロゲン」には、コラーゲンの生成を促したり、皮脂の分泌を抑えたりする作用がありますが、ホルモンバランスの乱れによって分泌量が減るとこの働きが期待できなくなり、ニキビのできやすい条件が整ってしまうのですね。

かといって、エストロゲンができるだけ多く分泌されれば良いというわけではなく、皮脂を抑えすぎることによって肌が乾燥し、角質が厚くなって毛穴が詰まりやすくなることも考えられるので、男性ホルモンと女性ホルモンがバランスよく働くことが非常に重要となってくるのです。

ホルモンバランスを整えるとニキビは治るの?

大人ニキビの原因はホルモンバランスの乱れだけでなく、洗顔やクレンジングの方法が間違っていたり、便秘で体内に毒素が溜まっていたりすることなども関係してくるので、ホルモンバランスが整ったからといって必ずしも改善するとは限りません。

しかし、女性ホルモンと男性ホルモンが正常に分泌されるようになれば肌の水分量が整い、皮脂の量も適切にコントロールできるようになるので、ニキビができにくく、治りやすくなることは十分に考えられるでしょう。

ホルモンバランスを整え、ニキビを改善するための対策とは?

それでは、具体的にホルモンバランスを整えるためには、どのような対策をとっていけば良いのでしょうか?

ホルモンバランスを乱す主な原因は「睡眠不足」「栄養バランスの悪い食事」「運動不足」「ストレス」などがあがります。
これらがホルモンバランスに影響を与える仕組みや、その対策について詳しく説明します。

乱れたホルモンバランスを整えるニキビ治療!原因1:睡眠不足

私たち人間の体は、寝ている間に分泌される「成長ホルモン」によって損傷した部分が修復されていきます。そのため、睡眠不足の状態が続いて成長ホルモンの分泌量が減ると、傷ついた肌細胞がきちんと修復されず、ニキビができやすくなったり、なかなか治らなかったりするのです。

成長ホルモンは入眠後3時間ぐらいの間に最も多く分泌されるので、最低でも3~4時間はぐっすり眠りたいところ。
ただし、ただ3~4時間眠っていれば良いというわけではなく、脳をしっかり休ませる「ノンレム睡眠」と、脳は起きているけれど体は深く眠っている「レム睡眠」が交互に繰り返されることが大切。
そうしないと質の良い睡眠が得られないので、寝る時の環境にも気を配ってみましょう。

<質の良い睡眠を得るための工夫>
・スマホやパソコンから出る「ブルーライト」には、眠気を誘発する「メラトニン」と呼ばれるホルモンの分泌を抑える働きがあるので、寝る前に使用するのを避ける

・ちょうど良い高さの枕や、体が沈み込み過ぎない固さのベッド、外の光をしっかり遮ってくれるカーテンなど、快適な眠りをサポートしてくれるアイテムをうまく取り入れる

・ヨガや半身浴、アロマ、読書などを寝る前の習慣にして、心と体をリラックスさせる

・食事は2時間前までに済ませ、血糖値を落ち着かせる

・日中に適度な運動をし、メラトニンを分泌しやすくする

乱れたホルモンバランスを整えるニキビ治療!原因2:栄養バランスの悪い食事

仕事が忙しい、自炊するのが面倒などの理由で、添加物だらけのインスタント食品やファーストフード、コンビニ弁当で食事を済ませてしまう。
ストレスを解消するために甘いものやお菓子をドカ食いしたり、野菜を食べずに肉や乳製品ばかり取ったりしてしまう。
このような食生活が続くと、美肌づくりに必要な栄養素をきちんと摂ることができないばかりか、活性酸素(体内で増えすぎると、肌細胞を攻撃してダメージを与えるもの)が発生したり、皮脂が過剰に分泌されたりして、ニキビができやすくなります。

1日3食を全て自炊で賄うのは難しいと思いますが、朝食にサラダや野菜ジュースを一品プラスしたり、ランチのパスタを定食に替えてみたりするなどの工夫で栄養状態はかなり改善されるので、できる範囲で実行してみましょう。

<ニキビを予防・改善するために摂りたい栄養素>
▼ビタミンC(アセロラ、レモン、柿、キウイフルーツ、赤ピーマン、黄ピーマン、パセリなど)

ビタミンCには、コラーゲンの生成を促したり、活性酸素を抑制したりする作用があります。
また、炎症や皮脂の過剰分泌を抑えたりする力もあるので、ニキビができやすい人は積極的に摂りましょう。

▼ビタミンA(ニンジン、鶏レバー、うなぎ、チーズ、味付けのり、ほうれん草など)

ビタミンAには、毛穴の詰まりを解消してターンオーバーを活性化させる作用があるので、ニキビの予防・改善に役立ちます。
また、皮膚や粘膜を健康に保ち、水分量を維持する働きも期待できます。

▼ビタミンB2(卵、納豆、乳製品、うなぎ、レバー、海藻類など)

ビタミンB2には、皮脂を分解して過剰分泌を抑えたり、炎症を鎮めたりする作用があります。

▼ビタミンB6(まぐろ、かつお、レバー、バナナ、鶏ささみ、にんにくなど)

ビタミンB6には、ターンオーバーを促したり、皮脂の分泌を抑えたりする働きがあります。
また、新しい皮膚や粘膜を作り出す作用があるので、できてしまったニキビの改善にも役立ちます。

▼ビタミンE(うなぎ、かつお、レバー、モロヘイヤ、アーモンドなど)

ビタミンEは抗酸化作用の強い栄養素で、ビタミンCとの相性が良いという特徴があります。
また、血液の流れを良くするので、肌細胞の生まれ変わりに必要な酸素や栄養素が運ばれやすくなります。

サプリでホルモンバランスを整え、ニキビを予防・改善するための方法

ニキビの予防・改善に必要な栄養素は、できるだけ食事から摂るのが望ましいです。しかし、忙しくて簡単なものしか食べられなかったり、好き嫌いが多かったりして、それがなかなかできないという方もいるでしょう。

そのような場合は、市販のサプリを利用するのも一つの方法です。
錠剤やカプセルを水かぬるま湯で飲むだけなので手間がかからないし、苦手な食べ物を無理に口にする必要もありません。
ただ、過剰摂取するとかえって体に害を及ぼす可能性があるので、食事とのバランスを考えながら適切な量を摂ることが大切です。

<ニキビの予防・改善に役立つサプリの成分>
▼亜鉛

亜鉛は、ターンオーバーに関わる栄養素がその力を発揮する時、サポート役として必要になる栄養素です。
※過剰摂取した場合のリスク:頭痛、発熱、吐き気、倦怠感、腎臓障害、神経障害など

▼EPA(エイコサペンタエン酸)

EPAには血液循環をスムーズにする作用があるので、ターンオーバーの正常化に役立ちます。また、炎症を鎮めたり、気持ちをリラックスさせたりする作用もあります。
※過剰摂取した場合のリスク:吐き気、下痢、鼻血など

▼大豆イソフラボン

大豆イソフラボンはエストロゲンと非常によく似た構造を持つ栄養素で、体内のエストロゲンが足りない時にはそれを補い、多すぎる時には抑制するという働きがあります。
また、活性酸素の抑制にも役立ちます。
※過剰摂取した場合のリスク:ホルモンバランスの乱れ

豆乳を使った食事やデザートでホルモンバランスを整え、ニキビ対策

「大豆イソフラボン」はサプリを利用すれば簡単に摂ることができますが、豆乳を利用するのも一つの方法です。
そのまま飲んでも良いし、料理やお菓子に使うこともできるので、毎日飽きずに続けることができます。

<メニューの一例>
・豆乳鍋
・豆乳スープ
・豆乳のクリームパスタ
・豆乳プリン
・黒ゴマきなこ豆乳

ただし、中には砂糖や油脂などを加えたものもあるので、選ぶなら「成分無調整豆乳」がオススメ。
過剰摂取にならないよう、1日あたり200mlを目安に摂るようにしましょう。

乱れたホルモンバランスを整えるニキビ治療!原因3:運動不足

運動不足の状態が続くと血行が悪くなり、ターンオーバーやホルモンバランス、自律神経が乱れる原因となります。
運動が好きじゃないと続かないようなハードなトレーニングをする必要はないので、毎日少しずつ体を動かしてみましょう。
運動をする時間がとれないという時は、通勤に使う電車やバスをやめて一駅分だけ歩いてみたり、エスカレーターをやめて階段にしたりするだけでも効果がありますよ。

<オススメの有酸素運動>
・ジョギング
・ウォーキング
・水泳
・エアロバイク
・サイクリング
・縄跳び

乱れたホルモンバランスを整えるニキビ治療!原因4:ストレス

強いストレスを受けると、体に「ホルモンを出せ」と命令する「視床下部」と呼ばれる部分に刺激が伝わり、ストレスに対抗するためのホルモン(コルチゾールやノルアドレナリン)が分泌されます。
この働きによって体はストレスから守られるのですが、コルチゾールやノルアドレナリンには皮脂分泌を促す作用があるため、ニキビができやすくなるのです。

現代社会において、ストレスを受けないというのは到底無理な話。
仕事や人間関係で疲弊して、毎日がイライラや不安の連続だという人も多いでしょう。
だからこそ、ストレスはこまめに発散し、できるだけ溜め込まないようにすることが大切です。
熱中できる趣味を見つけたり、思いっきり泣ける映画を見たりするなど、自分なりのベストな方法で発散させましょう。

クリニックのホルモンバランス治療…ピルや漢方などの薬による効果や副作用

クリニックでは、塗り薬やピル、漢方などを使ってホルモンバランスを整える治療を行います。
それぞれについて詳しく説明するので、参考にしてください。

<塗り薬(エストロゲン外用療法)>
エストロゲンを含む軟膏やゲル状の塗り薬をニキビの気になる場所に塗布し、改善を促す治療法です。
内服薬やケミカルピーリングと併用すると、より高い効果が期待できます。

<ピル>
ピルは、卵胞ホルモンである「エストロゲン」と、黄体ホルモンである「プロゲステロン」をバランスよく配合したホルモン治療薬。
体内のエストロゲンの量を増やして肌質を改善し、ニキビができにくく、治りやすい状態へと整えていきます。

ピルと聞くと副作用が気になる方も多いと思いますが、それはホルモン量の多い「中用量ピル」や「高用量ピル」の場合。
現在使われているものはほとんどが低用量ピルなので副作用も起こりにくく、飲み初めの数日~数週間を除けば問題なく使用できるケースが多いです。
とはいえ、中には体質によってピルを服用できなかったり、使用に注意が必要だったりする方もいるので、次の条件に当てはまる場合は医師とよく相談しましょう。

▼ピルの服用ができない人
・年齢が35歳以上で、1日15本以上タバコを吸う人
・乳がん、子宮体がん、子宮頸がん、子宮筋腫にかかっている、またはその疑いがある人
・血栓症、心筋梗塞の既往歴がある人
・血圧の高い人
・妊娠中または授乳中の人
・産後4週間以内の人
・原因不明の性器出血のある人
・前兆を伴う片頭痛がある人
・糖尿病の人
・最近2週間以内に手術をした人、または4週間以内にその予定がある人
・重い肝臓障害のある人

▼ピルの服用に注意が必要な人
・年齢が40歳以上の人
・肥満の人
・血栓症になった血縁者がいる人
・タバコを吸う人
・糖尿病またはその疑いがある人
・肝臓、心臓、腎臓の病気にかかっている、またはその経験がある人

<漢方>
漢方は「気・血・水」という3つの要素をバランスよく整え、体全体の不調を正し、治癒力を高める治療法です。
そのため、西洋医学で用いられる薬のように即効性があるわけではなく、少しずつ体の弱い部分を正常に戻しながら、ニキビができにくく、治りにくい肌質へと整えていきます。

▼体質ごとに合う薬が異なる

漢方は「体力のある人、ない人」「のぼせ症の人、冷え性の人」というように体質によって区別され、それぞれに合った薬が処方されます。
もし体質に合わない漢方を飲んだ場合、通常よりも副作用が強く出たり、思うような効果が得られなかったりする可能性があるので注意が必要です。
自分がどれに当てはまるのかが分からない時は、医師や漢方薬局の薬剤師に相談しましょう。

▼病院で処方される漢方と、漢方薬局で処方される漢方の違い

病院では保険適用の漢方を処方してもらうことができ、経済的にはとても助かるのですが、病院で出される漢方は幅広い体質の人に使えるように作られているので、漢方薬局で自分だけのために処方してもらう漢方に比べればどうしても効き目が薄くなります。

もちろん、病院で処方された漢方によって劇的な改善がみられるケースもあるので一概にこうであるとは言い切れませんが、より確実な効果を望むのであれば、漢方薬局で自費診療の薬を処方してもらったほうが良いでしょう。

▼ニキビ治療によく使われる、ホルモンバランスを整える作用のある漢方の一例

・十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
・桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

大人ニキビはホルモンバランスを整えることで改善しやすくなる!

いかがでしたか? 大人ニキビを予防・改善するには「肌を清潔に保つこと」や「便秘をしないこと」も大切ですが、ホルモンバランスを整えることが非常に重要です。毎日の生活習慣やストレスに気を付け、心身を健康に保つようにしましょう。
ニキビのできやすい方は、医師に相談して、ピルやサプリなどの薬も上手に活用してみてくださいね。

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